結季のスパイ日記

プリンセス・プリンシパルGAME OF MISSIONのメモと日記です。

【ステファニーと任務】(ストーリー)

【ステファニーと任務】

アンジェたちの後輩スパイたちのお話です。

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ステファニー(左上)
ソフィ(右上)
クリス(左下)
如月(右下)

〈初級〉

ステフ「来たわね、みんな」

クリス「うん。今日は四人そろったね。」

如月「たいていソフィ殿がお茶会の誘いをすっぽかすでござるからなぁ。」

ソフィ「研究で忙しいのよ、私は。今回みたいに必要なときには来ているじゃない。」

ステフ「任務じゃなくても来てくれると嬉しいわ。友達とのお茶会は楽しいもの。」

ソフィ(友達、ねぇ)

ステフ「ソフィ?」

ソフィ「· · ·なんでもないわ。さっさと定期任務に取りかかるわよ。」

ステフ「そうね。コントロールの報告が終わったらここでまたお茶会しましょう。」

如月「承知!拙者、この前ステフ殿がくれたパイがまた食べたいでござる。」

ステフ「いいわね。途中で買っていきましょうか。」

如月「わーい!」

クリス「それじゃあ行こうか。」

ステフ「ええ。――チームプリンシパルの監視に。」


〈中級〉

如月「ふむむ· · ·。今週も特にあやしい動きはないでござるな。」

クリス「そうだね。チェンジリング作戦のためか素なのか、プリンセスと白鳩の関係は良好だ。」

クリス「かといってプリンセスがノルマンディー公と連絡を取り合っているそぶりはない。」

ソフィ「今回も白、ということかしら。」

ステフ「ソフィ、この世界に白はないわ。黒とグレーがあるだけよ。」

ソフィ「はいはい。今回もグレーですよっと。」

如月「プリンセスはなにゆえ祖国を裏切り共和国に与しているのでござろうな?」

如月「拙者が祖国を裏切ろうものなら抜け忍として追われ続け、捕まったら打ち首でござるよ。」

如月「こう、すぱーん!でござる。」

ステフ「プリンセスは自分そっくりのアンジェ先輩をみて、勘づいたのかもしれないわ。」

ステフ「· · ·自分が始末され、替え玉とすげかえられるのかもしれないって。」

クリス「王国に殉じてすぐに殺されるか、共和国について、いつ殺されるかもしれないか。」

クリス「たしかにそれだったら共和国側につくだろうね。」

ソフィ「· · ·同じチームで仲良さそうに見えるけれど実際は友達じゃないってことなのね。」

ステフ「本当のところは本人たちにしかわからないわ。」

ソフィ「それもグレーってこと?」

ステフ「ええ。」

ソフィ「· · ·私、グレーって好きじゃないわ。白か黒かはっきりさせてほしい。」

ステフ「はっきりさせない方がいいこともあるわ。いろいろと、ね。」


〈上級〉

ステフ「以上がチームプリンシパルに関する定期報告書です。」

7「ありがとう。『もう一つ』の方は?」

ステフ「· · ·こちらに如月、クリス、ソフィに関する報告書です。」

7「ありがとう。」

7「謎の多い東洋の隠密機関の少女、あえて壁を越え、王国に来た少女。」

7「そして――
我が国の最高機密を暴こうとしている少女。」

ステフ「· · ·ソフィに関しては、最近こちらの誘導によって興味が他に移りつつあります。」

7「それはなにより、引き続き彼女の行動には注意してちょうだい。」

7「万が一、彼女が機密に触れることになれば· · ·」

ステフ「私が始末します。· · ·それがスパイですから。」

7「わかっているのなら問題ないわ」

7「残りの二人についても気になる動きを見せたらすぐに報告すること。」

ステフ「はい。」

7「それじゃあ私はこれで。来週も頼んだわよ。」

ステフ「ええ。」

ステフ「· · ·」


ステフ「白か黒か、はっきりさせない方がいいこともある。」

ステフ「· · ·でなければ、きっと私たちは友達じゃいられなくなる。」


ソフィ「遅かったじゃない。」

ステフ「ソフィ、待っていてくれたの?」

ソフィ「如月たちにつきあって両手にパイを抱える羽目になるよりステフを待ってた方が楽だから。」

ステフ「ふふ。確かにそうね。」

ソフィ「· · ·」

ソフィ「気のせいかもしれないけれどあんた、なんか元気ない?」

ステフ「えっ、どうして?」

ソフィ「理由は特にないけどなんとなくそう見えたから。」

ステフ「· · ·」

ステフ「· · ·ふふふ、あははははっ!」

ソフィ「な、なによ急に!頭でもおかしくなった!?」

ステフ「大丈夫、大丈夫。· · ·あーあ、まいったなぁ。」

ステフ(普段は鈍感なくせに、こういうときは鋭いんだから)


ソフィ「どう?そろそろ落ち着いた?」

ステフ「ええ、おかげさまで。」

ソフィ「なら、いいかげん肩が重いから寄りかかるのやめてくれる?」

ステフ「ごめんごめん。でも、笑い疲れちゃったからもう少しこのままで· · ·」

ソフィ「まったく。仕方ないわね、今回だけよ。」

ステフ「ありがとう。· · ·ごめんねソフィ。」

ソフィ「ねぇ、ステフ」

ソフィ「私、白が好きよ。たとえこの世界に黒かグレーしかなくても、それでも白が好き。」

ステフ「· · ·」

ステフ「うん、私も」

ステフ「私も白が好きよ。· · ·白が好き」